以前紹介した現在の Windows マシン (Windows 11 Professional マシンを構成する 参照) は、マザーボードにASRok X670E Steel Legend、メモリを128GB 搭載しています。
PCは Sycom の BTOで組んだのですが、PC電源投入時に ASRok X670E Steel Legend
の ポストステータスチェッカーVRAM
が点滅で止まる問題がありました。ようやく解決したようなのでメモしておきます。
tl;dr;
- ASRok X670E Steel Legend のポストステータスチェッカー でVRAM点滅から進まない問題がある (恐らくメモリ相性)
- BIOSドライバーバージョンを
1.21
以上にすると1.18
で問題があったメモリでも問題なく起動できるよう1 になった - BIOSフラッシュバックで BIOS更新すると、Windows 11 マシンは以前のPIN が使えなくなるがサインイン画面からPINの初期化が行えるので安心して更新できる
構成
環境に触れておきます。
- マザーボード: ASRok X670E Steel Legend (ドライバーバージョン
1.18
) - メモリ: 128GM (32GB×4枚) DDR5-4800 JEDEC準拠品 - Zen4制約で4枚装着時の動作クロックは DDR5-3600
BTO提供メモリで特定メーカーのものではないため、メモリ相性問題を踏みやすいのは否めません。BTO側も出荷前の動作確認していますが、必ず発生する問題ではないため検知は難しいでしょう。そんなものです、しかたない。
症状
BIOS起動時にメモリ4枚装着していると、ポストステータスチェッカー VRAM 点滅から起動しなくなる。 CMOSクリア後のメモリ初期化による初期化待ち (128GB なら5分超え) ではなく、VRAMチェッカーが点滅して2-3分で電源が落ちる。
一度起動するとしばらく安定するが、Windows 再起動でまれに再発したりする。
解消方法 - 対処療法
メモリ4枚での起動にこだわるなら、メモリ1枚/2枚差しに切り替えて起動、シャットダウン後に CMOSクリア (ボタン電池外して10分程度放置) 後に、1枚差しで起動してから4枚差しに切り替え。2
メモリ1枚、2枚でいいなら、メモリを減らして起動すりと問題なく起動することが多い。3
解消方法 - 抜本解決
BIOSのドライバーバージョンを 1.21
にすることで、4枚装着でも問題なく起動するようになったので、様子を見ています。
ASRok X670E Steel Legend のドライバー一覧を見ると、1.21 は Improve memory compatibility
が記載されており、メモリ相性問題がある認識のようです。
BIOS更新方法
ASRok X670E Steel Legend の BIOS バージョンは、 Instant Flash
か BIOS Flashback
という方法で更新ができます。
私は、UEFIからの Instant Flash でドライバーが見つけられなかったので BIOS Flashback を使って更新したので手順をみておくといいでしょう。
ドライバーをダウンロードしたUSBメモリをフラッシュバック用のUSBポートに差してフラッシュバックボタンを押すと、BIOSドライバーが更新します。便利!
BIOS更新が完了するまで時間がかかるので注意です。4
Windows 11 でのフラッシュバックによるBIOS更新
Windows 11 は TPM2.0 を使っており、BIOSフラッシュバックで BIOS更新するとWindows 11 で Windows Hello認証などで設定した以前のPINが無効になります。 PIN が無効になっても↓の案内にしたがってサインインオプションをクリックすると、MicrosoftアカウントのPIN初期化サイトに遷移してPIN初期化できます。初期化後は元通りログインできるになるのでフラッシュバックで困ることはありませんでした。
フラッシュバック後の Windows ログイン画面で出るメッセージは次の通りでした。
日本語OSは次の通りです。
このデバイスのセキュリティ設定が変更されたため、セットアップした暗証番号(PIN)が使えなくなりました。クリックして暗証番号 (PIN) をもう一度設定してください。
英語OSは次の通りです。
Your PIN is no longer available due to a change to the security settings on this device. Click to set up your PIN again.
教訓
BTO のBIOSバージョンは新しい保障がないので最新バージョンに更新しよう。とはいえ、BIOS はそういえば忘れてがちです。
到着時の手元試験で確認できたのですが、ここまで放置したのは反省です。
類似ケース
似たケースがないか探して時に見つけたのですが、この記事は同じ問題に見えますね?